山葵栽培発祥の地有東木

歴史と伝統が薫る、わさびの里

静岡県静岡市有東木（うとうぎ）は、美しい自然と伝統的なわさび栽培で知られる地域です。静岡市の中心部から車で約1時間ほどの距離に位置し、山々に囲まれた風光明媚な場所です。この地域は、日本でも有数のわさびの名産地として有名であり、その品質は国内外で高く評価されています。

豊かな自然環境

有東木は、清流が豊富で、水質が非常に良いことから、わさび栽培に最適な環境が整っています。澄んだ水と冷涼な気候は、わさびの独特な風味と香りを引き出すのに欠かせません。豊かな自然に恵まれたこの地域では、四季折々の美しい風景も楽しむことができます。

わさび栽培の歴史

有東木でのわさび栽培は約400年前に始まりました。わさび栽培の技術は代々受け継がれ、地域の文化とともに発展してきました。現在でも、多くの農家が伝統的な方法を守りながら、高品質のわさびを生産しています。わさび田を見学できるツアーもあり、観光客にわさび栽培の歴史と技術を紹介しています。

有東木と徳川家康の関わり

徳川家康は、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した日本の武将であり、江戸幕府を開いた初代将軍として知られています。家康が駿府（現在の静岡市）に隠居した際、有東木のわさびが家康のもとに献上されたという逸話があります。伝説によれば、家康が有東木のわさびを非常に気に入り、その風味と香りの良さに感嘆しました。彼はわさびを大変重宝し、その評判が広がることで、有東木のわさびが広く知られるようになりました。